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デザイナーぱりおのBLOG日和

 日々の雑記と、ときどきPARIS

SARTOREブーツ分解中: 後編 

 

SARTOREブーツのカッコよさの秘密。
その構造を知りたくて、ついに現物を解体する決心をしたワタシです。

SARTORE分解中:前編

カッコよさのポイントは沢山あれど、特に底まわりの美しさは何ということか!

SARTOREはセメント製法なのです。
・・にしては、何というか雰囲気がありすぎる。
ただ、ぽんと底を付けただけでは、この佇まいは生まれないはず。
アッパーと本底が袋仕立ての靴のようにふっくらとした丸みを保ちつつ
ピッタリ隙間なく貼られている。 キワには糊のはみ出しなど、もちろん無い。


S底貼り
あまりの完成度に、製法はグッドイヤーだの、マッケイだの、ブラックラピドだのと・・・
いろいろな憶測を呼ぶほどです。
名のある雑誌でさえも、間違った紹介をしてしまう。
この出来映えだから無理もないわね。



熟練の職人さんに剥がしていただきました。

ねっ!セメントなんです。
リペア屋さんとか、靴マニアの方なら「何を今さら」と思われるでしょうが
やっぱり見て確かめたかったの・・・

S全分解 - コピー




薄紙を貼った面が実際に底貼りされている部分。
つまりこの面が本底の大きさ。
中底ゲージよりも本底ゲージを少し細くとっているのですね。
バフがけも難しそう・・・本底ゲージのギリギリのところでバフ加減をコントロールしているようです。
ガイドラインなどあるのでしょうか・・?長年の勘でしょうか?

Sゲージ1 - コピー




本底側の写真。 薄紙を貼った部分と先ほどの釣り込み写真の薄紙面が合わさります。

S本底2 - コピー




コバの内側は、すり鉢状になっています。
この谷の中に、細くとった底面が、カパっとはまり込む感じに貼られるので
セメントには見えない表情のある底まわりになるのでしょう。

糊の技術や貼り方なども恐ろしく丁寧であることが伺えます。

S正面から




釣り込みはトウラスターも使っているし、機械釣りですが
細かいところに職人さんが調整した跡が見られます。

S調整 - コピー 


あの複雑なラストを形にするのに機械だけで実現できるわけはない。
繊細な作業ができる技師がいてこその「世界一美しいブーツ」なのです。
解体して改めて凄さが少しわかりました
セメント製法といっても、とても手が込んでいる。

底まわりの話ばかりになりましたが、パターンも、素材の品質も素晴らしい。
工房に行って、この目で仕事を見てみたい!
凄いことを当たり前のように黙々と作っているんだろうなあ・・・

大変勉強になりました。


category: fashion

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